FLO Cycling – ホイール設計シリーズ ステップ5 – 風洞テストの結果

2014年、私たちはFLO Cyclingのホイール製品の再設計に腰を据えて取り組みました。この5段階の設計プロセスは完了まで15ヶ月かかりました。このブログシリーズでは、設計プロセスを詳しく取り扱います。今回は、5段階の設計プロセスの中のステップ5です。ステップ14についての詳細は、以下のリンクをご確認下さい。


ステップ5 – 風洞テストの結果
A2 Wind Tunnelにて新しいFLO 90 Carbon Clincherを調べている様子

CFDの結果の実地調査

本シリーズのステップ4で、私たちは数値流体力学 (CFD) ソフトウェアを使用してリムの空気抵抗をどのように徹底的に改善するかについて話しました。CFDでの結果を得ましたが、それとは別に、設計が実地で改善をもたらすことを証明するには、風洞でテストする必要があります。私たちは、A2 Wind Tunnelを訪れてホイールの最終テストを行いました。
A2 Wind Tunnelにて新しいFLO 60 Carbon Clincherを調べている様子
ノースカロライナ州のA2 Wind Tunnelを訪問

2012年のFLO 60FLO 90FLO DISCモデルを風洞に持参し、新しい2016年モデルのホイールとの直接比較を行いました。風洞テストから得た結果は、テストのプロトコル全体を理解しない限り読者にとってあまり意味がありません。 私たちはテストプロトコルを完全に開示することを常に信条としているので、以下にその一覧を掲載しました。

FLO Cycling風洞テストプロトコル

  • 車体重量を測定し、結果から除外しました。
  • ラウンドスポーク32本のMavic Open Proを基準ホイールとして使用しました。
  • 各ホイールは020度のヨー角で風を当て、2.5度ずつ増加しました。
  • 各テストで同一のタイヤを使用しました。
  • FLO DISCのバルブカバーはテープで封鎖しました。
  • 各測定値は2回取り、平均を取ったものです。
  • タイヤは全て95 psiに膨らませ、デジタルゲージで測定しました。
Silcaの「Truth」でタイヤの空気圧を95 psiに調整中
A2 Wind Tunnelにて新しいFLO 60 Carbon Clincherをセットアップしている様子

タイヤの選択
私たちは新しいFLO 60 Carbonを基準として使用し、20種類のタイヤをテストしました。特に優れたタイヤを2つ見つけた後、これらのタイヤで新しいホイールの形状を全てテストしました。テストに使用されたタイヤは以下の通りです。 

  • 23mmサイズのContinental GP 4000 S II
  • 23mmサイズのSchwable Ultremo ZX
A2 Wind Tunnelでの新しいFLO 60 Carbon Clincherに装着したContinental GP 4000 S II

結果

私たちは、抵抗 (g) 対ヨー角の空気抵抗グラフを紹介することに加え、私たちがNet Drag Reduction Value (NDRV、純抵抗低減値) と呼んでいるものの結果を紹介することを常に信条としています。 NDRVは、各ヨー角度で費やされる時間の割合を考慮することで低減される抵抗を算出する加重平均関数を用いています。本シリーズのステップ1で収集したデータとステップ2の分析から、私たちは自転車走者が路上でどの種類のヨー角度を体感するかを非常に良く理解しています。このデータを当社のNDRVの公式と組み合わせることで、自転車走者はFLOホイールを使用して実際にどのくらいの時間が短縮されるか現実的な概算を得ることができます。 私たちは、自転車走者がホイールの最速のヨー角度で走行時間の100%を費やすと仮定して短縮時間を算出するのではなく、これを行っています。 NDRVについて完全に理解するには、NDRVの記事をご確認下さい。 
A2 Wind Tunnelでの結果を調べている様子
私たちは、2012年のNDRVの公式を新しいものにしました。2012年、私たちは自転車走者は1020度のヨー角で走行時間の80%を費やしていると考えていました。今では、自転車走者は実際は010度のヨー角で走行時間の80%を費やしていることが分かっています。この発見により、1020度のヨー角で速いホイールの設計を重視するのではなく、より浅いヨー角で空気力学的効果の高いホイールの設計を重視せざるを得なくなりました。2012年のFLOホイールの短縮時間の昔の概算は、新しい方法によるものほど正確ではありません。下で概算を再計算しました。その概算を、新しい2016年モデルと比較しました。
23mmサイズのContinental GP 4000 S IIの短縮時間の概算と改善率
23mmサイズのSchwalbe Ultremo ZXの短縮時間の概算と改善率
A2 Wind Tunnelにてテスト結果とプロトコルについて話し合っている様子
ホイール設計シリーズについての最終的な見解

何らかの新しい技術プロジェクトを開始する際はいつでも、分からないことがたくさんあります。 当社の2016年のホイールの新製品の設計においても違いはありません。私たちは、今まで設計してきた中で最速のホイールを作りたいという思いを認識していました。そしてそれを行うために、今までにないアプローチを取る必要があることを認識していました。1年以上前に私たちがこのプロセスを開始した時にあるアイディアがあり、201511月に風洞に足を踏み入れる時に計画全体が一つになるようにという大きな希望を持っていました。私たちのアプローチは上手くいくという自信がありましたが、風洞テストのお墨付きを得るまでは設計プロセスはただのアイディアのままです。結果を見た後、私たちはその成果に大いに喜びました。当社のベストセラーのフロントホイールであるFront FLO 60の空気抵抗は28%以上改善することができ、従来の90mmホイールより速い45mmホイールを開発することができ、さらには簡単には達成できない当社のDISCホイールの空気抵抗の改善も行うことができました。

当社の現行のAluminum + Carbon FLO 60FLO 90FLO DISCを再設計することに加え、4つの全く新しいCarbon Clincherホイールを生み出して当社の新製品に追加することができました。 新しいCarbon Clincher FLO 45FLO 60FLO 90FLO DISCホイールは、当社の従来のホイールより空気力学的効果が高いだけでなく、セットごとに約1ポンド軽く、路上ではより素直な乗り心地になっています。 

これらの新製品に乗った全ての人がその性能に非常に喜んでおり、読者の皆さんにも喜んで頂けることを私たちは確信しています。2016年シーズンに、そして当社の新製品に乾杯。
A2 Wind Tunnelにて時速80マイルの風で両足で立ち続けようとして楽しんでいる様子
記事について何かご質問のある方はお知らせ下さい。喜んでお答えします。

それではお元気で。


ジョンとクリス