FLO Cycling – ホイール設計シリーズ ステップ4 – 最適化アルゴリズム


2014年、私たちはFLO Cyclingのホイール製品の再設計に腰を据えて取り組みました。この5段階の設計プロセスは完了まで15ヶ月かかりました。このブログシリーズでは、設計プロセスを詳しく取り扱います。今回は、5段階の設計プロセスの中のステップ4です。ステップ1235についての詳細は、以下のリンクをご確認下さい。


ステップ4 – 最適化アルゴリズム

STAR-CCM+での視覚シミュレーション上の新しいFLO 60 Carbon Clincher

なぜ最適化アルゴリズムを使用するのか?

本シリーズのステップ1ステップ2で、私たちはより速いサイクリングホイールの設計に役立つ110,000個の実地の風の測定値の収集とその分析について話しました。私たちは、ソフトウェアでランダムな形状を描くことで何が速いかを推測するのではなく、当社のデータを使用して可能な限り最速のリムをインテリジェントに探すアルゴリズムを開発したいと考えました。 

STAR-CCM+での視覚シミュレーション上の新しいFLO 45 Carbon Clincher

最適化アルゴリズムの作成

業界トップクラスの数値流体力学ソフトウェアが、CD-adapcoSTAR-CCM+です。その能力と精度は目を見張るものがあり、私たちはこれがこのプロジェクトの頼りになる解決策であると認識していました。このソフトウェアの弱点の1つは、演算の完了に時間がかかる場合があることです。この規模のプロジェクトに必要な計算の回数は、シングルプロセッサのコンピューターでは不可能なものでした。このことが分かっていたため、私たちはCD-adapcoの社内技術チームと提携して、このプロジェクトを手伝って頂くことに決めました。CD-adapcoの技術チームと提携したことによる利点がいくつかあり、それは以下の通りです。

  • CD-adapcoのスーパーコンピューターにアクセスし、ずっと速い速度で解を演算することができるようになりました。
  • 博士号を持つ2名の数値流体力学のエンジニアに、フルタイムで当社のプロジェクトに取り組んで頂きました。 両名とも流体力学とSTAR-CCM+の操作において非常に精通していました。
STAR-CCM+での新しいFLO DISCのスクリーンショット

チームが万全になったところで、私たちはアルゴリズムのパラメータセットの構築を始めました。 各パラメータは重要度によって重み付けしました。アルゴリズムの開発のために使用したパラメータはこちらです。

  • 私たちは主に空気抵抗の低減を重視しました。
  • 横風での安定性は、以前のモデルから維持または改善されることになりました。
  • ホイールの自転車との適合性を確保するため、次元パラメータの一覧を用意しました。
  • 設計される幅の範囲ごとに次元パラメータの一覧を用意しました。例として、新しいFLO 60の幅は56mm65mmのいずれかになります。
  • 最終製品が製造可能でリムとして自転車に搭載した時に機能的であるようにするため、次元パラメータの一覧を用意しました。
カスタムアルゴリズムの開発に加え、私たちはメッシュの正確性を重視しました。メッシュとは、テストオブジェクトを取り囲むデジタルセルの数です。セルの数が多いほど、集められるデータはより良いものになります。 CD-adapcoのスーパーコンピューターの能力があることを知っていたため、メッシュの構築の際は費用を惜しみませんでした。 私たちが設計したリムの各形状のデータを収集するセルは合計で600万個を超えました。これは、当社の元々のFLOホイールの設計の際に使用したメッシュの約3倍です。 

アルゴリズムとメッシュの用意ができ、CD-adapcoのスーパーコンピューターで演算を開始しました。シングルプロセッサのコンピューターで計算を行っていたとしたら、完了まで1,334 (4.5) かかっていたでしょう。CD-adapcoのスーパーコンピューターの能力を利用することができたため、2ヶ月で計算が完了しました。このプロジェクトがどのくらい大きいかを知って頂くために説明すると、元々のFLOホイールの設計は、シングルプロセッサのコンピューターで28日、またはスーパーコンピューターで約1日かけて進められていました。 

STAR-CCM+での視覚シミュレーション上の新しいFLO 90 Carbon Clincher

最適化プロセスの全容

当社のアルゴリズムは、可能な限り最速のリムの形状を見つけるため、500個のプロトタイプをインテリジェントに繰り返し処理して洗練させていきました。設計ごとに、4つのヨー角度で数値を求めました。 2.5度、7.5度、12.5度、そして17.5度です。各ヨー角度において、ホイールを回転することで形状を変化させ、それからモデルを再メッシュ化しました。アルゴリズムは角度ごと、設計ごとにこれを500回繰り返しました。プロセス全体は、Javaマクロを使用して自動化されていました。それぞれの数値を求めるのに、32個のCPUで完了まで2時間かかりました。以下は、最速のリムの形状を探している際にリムの各形状に対して行われた修正回数と、リムの各形状に費やした演算時間です。

スーパーコンピューター

リムの形状の修正回数
FLO 45 = 150回の繰り返し処理
FLO 60 = 150回の繰り返し処理
FLO 90 = 200回の繰り返し処理
FLO DISCFLO 90の形状を使用しており、FLO 90の設計に最適化されました。 

ホイールのモデルごとに費やした時間
FLO 45: 300時間
FLO 60 : 300時間
FLO 90 : 400時間

最後の段階は、A2 Wind Tunnelで結果を検証することでした。 本シリーズのステップ5をぜひ確認して、全容をお読み下さい。

記事について何かご質問のある方はお知らせ下さい。喜んでお答えします。

それではお元気で。

ジョンとクリス

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